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2018年度第4回アキバテクノクラブオープンセミナーを開催しました
  (共催:新ケミカル商事株式会社)


ミニ解説

2018/7/19

  2018年度第4回アキバテクノクラブオープンセミナー
   (共催 新ケミカル商事株式会社)

演者: 落語 三遊亭鳳志師匠
           「怪談牡丹燈籠よりお札はがし」
    講談 一龍斎 貞弥 「まるわかり牡丹燈籠」

■ 落語中興の祖三遊亭圓朝


 猛暑が続く7月19日(木)。新ケミカル商事株式会社との共催で第4回アキバテクノクラブオープンセミナーが開催されました。
 新ケミカル商事株式会社のメセナ活動の一環として行われている「伝統芸能を楽しむ会」は今回のセミナーで3回目となります 。
 第1回は謡と落語、第2回は「仮名手本忠臣蔵」をテーマに講談と落語、そして今回は、落語中興の祖三遊亭圓朝の名作「怪談牡丹燈籠」をテーマに講談と落語をお楽しみいただきました。

 公演に先立ち、暑い中をおいでいただいた参加者にはウェルカムドリンクを召し上がっていただきながら、恒例になりつつある、三遊亭鳳志師匠と一龍斎貞弥さんによるミニ解説をお楽しみいただきました。

 三遊亭圓朝はその才能をねたまれ、予定していた演目をその前に演じられてしまうなどの妨害をたびたび受けたため、誰にも先に演じられないように新しい落語を創作したといわれています。
 創作落語は当時話題になった事件をとりいれたり、「ないまぜ」「てれこ」などの手法を使って観客を飽きさせない工夫をしたことや、速記本で紹介されたことなど圓朝の足跡を解説していただいたほか、古地図と現代の地図を重ねあわせながら、牡丹燈籠の幽霊が訪ねて行った「清水谷」と思われる場所や、圓朝のお墓があり、圓朝が集めた幽霊画を公開している「全生庵」など圓朝と牡丹燈籠にまつわる場所をご紹介いただきました。


(写真をクリックいただくとウェルカムドリンク&ミニ解説の様子がご覧いただけます)

講談

■ 講談「まるわかり牡丹燈籠」

 今回、夏の定番「怪談噺」ということで取り上げた「怪談牡丹燈籠」でしたが、実はこの「怪談牡丹燈籠」は敵討ちあり、裏切りあり、因果応報あり、作者三遊亭圓朝がすべてを演じるのに15日かけたという一大スペクタクルでした。

 そこで、世の中のほとんどの人が知らない「本当の怪談牡丹燈籠」全篇を一龍斉貞弥さんオリジナルの講談で演じていただくこととなりました。

 出囃子とともに一龍齋貞弥さんが登場。話の発端となる刀屋での刃傷沙汰を迫力ある語り口で語り始めると、参加者はすーっと話に引き込まれていきました。

場所や場面が変わるたびに、貞弥さんご用意の札で「はい。今は飯島家の話ですよ」「ここは、萩原家のお話ですよ」と参加者が話についていけるようにサポートしてくれます。参加者も配布された「人物関係図」を参考にしながら貞弥さんのガイドに連れられて複雑な因縁話を辿っていくようなひとときでした。

(写真をクリックいただくと講談の様子がご覧いただけます)

落語

■ 落語『お札はがし』

 休憩後、三遊亭鳳志師匠による落語「怪談牡丹燈籠」の「お札はがし」が始まりました。

 先ほどの講談で「怪談牡丹燈籠」の全貌を知ったわけですが、「お札はがし」は全編のなかで最も怪談噺らしい部分で、気分を盛り上げるように会場の照明もおとされました。

 お寺の鐘の音が「ゴーン」と会場に響き渡ると、下駄の音をカランコロンと響かせて、荻原新三郎に恋焦がれて死んだお露が幽霊となって新三郎を訪ねてきます。
 幽霊とは知らない新三郎は逢瀬を重ねますが、あるとき相手が幽霊であることがわかり、幽霊よけのお札を貼ってお露が訪ねてきても入れないようにしてしまいます。
 お金に目がくらんだ店子の伴蔵とおみねが幽霊よけのお札をはがしてしまうと・・・。

 青白いライトに照らされた鳳志師匠が淡々と語る怪談噺に会場の温度も冷気を増していくようでした。

  連日の猛暑の中、会場となったダイビル5階の一角だけは、ひととき気温が下がったような、そんな「古典芸能を楽しむ会」となりました。

(写真をクリックいただくと落語の様子がご覧いただけます)

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