アキバテクノクラブ
イベント
コンセプト
イベント
メンバー活動紹介
ATCメンバーリスト
ポッドキャスティング
イベントスケジュール
+お問い合わせ
+サイトポリシー
+個人情報保護について
ホームへ戻る


  2012年度 第9回アキバテクノクラブオープンセミナーを開催しました
               


ご講演

2012/11/29 
2012年度第9回アキバテクノクラブオープンセミナー
    

 【講演】
  「本当に便利な公共交通をめざして 
                〜スーパーバス構想〜」    
   大野 秀敏氏
  (東京大学大学院新領域創成科学研究科 教授)
  

■寂しい社会で活力を保つには


 2012年度第9回のオープンセミナーは、アキバ発まちづくりシリーズとして、縮小社会における都市構造のあるべき姿を提唱されている、東京大学大学院新領域創成科学研究科教授で建築家の大野秀敏氏にお越しいただき、自動車分担率の高まりによる公共交通の衰退、移動手段の限られる高齢者の増加、公共財源の制約といった、地方都市交通政策の課題解決に向け、公共交通を通した都市構造の再編へとつながる「スーパーバス構想」についてお話をいただきました。  はじめに、新潟県長岡市をフィールドとする研究成果とともに、超高齢化かつ人口減少が急速に伸展する「縮小社会」がいかなるものか、そして、こうしたトレンドが地方都市に及ぼす影響はいかなるものか、人々の消費形態や家庭像等にもなぞらえつつ、「寂しい社会」のイメージを強烈にお伝えいただきました。そして、このような地方都市が将来活力を取り戻す鍵は公共交通にあり、バスはその手段として大きなポテンシャルがあるものの、十分に活用されていない、という問題提起をいただきました。

(写真をクリックいただくとご講演の様子がご覧いただけます)

ご講演

■ 本当に便利な公共交通の姿

 この問題提起に対し、大野研究室が提唱される「スーパーバス構想」とは、交通需要の実態に即しつつ環状線と放射線により構成される複合的かつ柔軟なバス運行ネットワーク、日本の狭い道路へも対応することでより長いバス専用レーンの設定が可能となる狭幅ボディーバス(両側複数ドア、フラット低床、電気駆動、ITS連結)、乗客の快適性を高めると共に運転手の運賃徴収負担をなくして定時制・安全性も高める「屋根付き+ホームドア+空調設備+乗車前改札+情報表示」による新しいバス停、「路線に乗るバス」から「ネットワークに乗るバス」への意識転換を図るため人々の記憶に強く残る美しくわかりやすい路線地図等により構築される、総合的な公共システムであるべきことが示されました。  このような一連の鮮やかかつ力強い御提案について、スーパーバス構想の実現に向けたロードマップのイメージ、BRTとLRT・鉄道・自動車・自転車・歩行者との棲み分けや共存、人口減少をV字回復するために公共交通が果たせる役割、実現に向けた行政支援のあり方等、会場より次々とご質問、ご意見をいただき、白熱した議論はその後の懇親会でも様々に展開してゆきました。

(写真をクリックいただくとご講演の様子がご覧いただけます)

  ▲topへ →アーカイブリストへ