2012/7/23
2012年度第6回アキバテクノクラブオープンセミナー
「北前船共同研究プロジェクト」
講師1:柿木 央久氏
(音楽評論家・太郎カンパニー代表)
テーマ:「上方の食文化と北前船」
講師2:吉田 就彦氏
(デジタルハリウッド大学院教授・ヒットコンテンツ
研究所 代表取締役)
テーマ:「北前船をコンテクストとする地域観光活性の可能性」
■北海道の昆布でないと成り立たない日本料理
平成24年度第6回のオープンセミナーは、「北前船共同研究プロジェクト」との共催により開催されました。
本プロジェクトは、かつて日本海側の日本の大動脈航路であった北前船の歴史や文化を掘り起こし、観光資源化することで地域活性化に役立てようとするもので、このような伝統文化に映像技術やソーシャルメディアなどのIT技術によって新たな価値を付加することにより、地域文化を顕在化させ、海外展開を意識した 観光資源のビジネスモデル化を目的に研究していくことを目指しています。
はじめに、北前船の終着地である大坂(大坂)から、(株)くいだおれ取締役の柿木央久氏をお招きし、『上方の食文化と北前船』というテーマでお話いただきました。柿木氏は、ボサノバ等の音楽評論もされるということですが、食文化への造詣の深さは並大抵のものではありませんでした。
京懐石が日本料理の「ダイジェスト版」であるのに対し、大坂で熟成された「会席料理」は、「本膳料理」とも言われ、酒の肴からはじまり食事に至る、割烹(切る・煮る)の集大成としての日本料理そのものであることを教えていただきました。
そして、「日本」・「中華」・「フレンチ」といった世界3大料理のシステムは、出汁と調味料で構成され、会席料理の出汁は、北海道から北前舟で大坂へ運ばれる昆布を使うと決まっていたため、これで日本料理と、この大動脈航路とがしっかりつ結びつくことになったとのことです。 (写真をクリックいただくとご講演の様子がご覧いただけます)
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