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  第7回ATCコミュニケーションセミナーを開催致しました


『美しさとは何か?』

 第7回目となる今回のATCコミュニケーションセミナーでは、都市生活学・ネットワーク行動学の第一人者である東京大学大学院都市工学専攻都市生活学研究室准教授の羽藤英二先生にお越しいただき、「移動するまなざし ―劣化する風景の行方」をテーマに講義をいただきました。
 とても詩的な香りのするテーマに期待を持って講義に耳を傾けると、いきなり「美しさとは何か?」という詩的かつ哲学的な問いかけが成されました。小林秀雄や韓非子の名言を紐解きつつ、美しさ→「自由」・「正確」・「生き生きしている」・「無我の」と、様々なキーワードが飛び交います。すっかり羽藤先生の自由無碍な世界に意識は急速「移動」してゆくのでした。

『プローブパーソン技術の現在』

 話題は一転して、最先端の行動調査手法へまたまた「移動」。60年代は皆毎日働いていたので調査は必要なく、80年代からは人によって一日の行動が変わるので各人の「一日調査」が必要となり、00年代からは一人の一日の行動内容が刻々と変わるので、個人毎の行動を即座に把握できる「プローブパーソン技術」が必要となってきたとのこと。この技術を活用すれば、近い将来、ある場所である行動をとっている人が次に何をするかがシミュレーションでき、人の動きがモデル化されることで、その動き方に対応したまちの制御も可能になるのだそうだ。

『美しさを求めて移動するまなざしを!』

 羽藤先生が、日本中を「移動」する中で感じられていること。それは、風景に接する人々の内面が劣化しているように感じること。美しい風景を残してゆくには、移動するまなざしによって周囲をよく見、よく感じること。そして自分の中で周囲の環境についてよく考え、自らの思考を超越するような境地を経て「美」に対する感性を磨くこと。こうした研ぎ澄まされた個々人の感性が集合し、ある方向に向かって勢いづいてゆくとき、美しい風景が生まれてゆくのかもしれない。 
 と、香り高い思考の時間を経て懇親会へと「移動」すると、賑やかな宴の時間の中で話しの花が咲き乱れるのでした。

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